【開催報告・名駅】『人と組織の問題を劇的に解決するU理論入門』 中土井僚 |名古屋で朝活!!朝活@NGO
もともとはMITのオットー・シャーマー博士が提唱した「U理論」とは、著者によれば「過去の延長線上にない変容やイノベーションを個人、ペア、チーム、組織やコミュニティ、そして社会で起こすための原理と実践手法を明示した理論」だと説明されています。
会社の中や家族間など、身近な中にも複雑で答えのない問題も多く、かつ社会の変化が急激で常に新しい状況に対応しなければならないような現代こそ、この「U理論」は有効なように感じました。
特に、過去の経験から策を講じるのではなく「出現する未来」(U理論の重要なキーワードです)から考える点や、起こっている現象ではなく、その「源(ソース)」に着目する点など、U理論独特の表現も、事例とともに解説されるのでとにかく分かりやすい。
そもそも『ティール組織』の関連で読んでみたのですが、『U理論』近辺にも面白そうな本が何冊もありそう。
どうも「理論」「How To」など短期目標の達成に有効なものよりも、「感情」「直感」「人としてのあり方」などのような長期的なものの考え方に世の中が大きくシフトしている印象。これもAIに代表される技術の進化から、機械にはない「人間的」なものを追求し始めた流れの一環かと。東洋思想やマインドフルネスへの志向は高まりそう。
もともとの大著『U理論』も手に取りたくなる良書でした。