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名古屋で朝活!! 朝活@NGO|朝食読書会・もくもく勉強の会

朝活@NGOのブログ。 名古屋駅(名駅)・伏見・栄・藤が丘のカフェで「朝食読書会」「もくもく勉強の会」を定期的に開催しています。 ビジネス書著者を招いてイベントも開催。 朝時間を活用して、素敵な1日に!

【開催報告】『なぜ部下とうまくいかないのか 「自他変革」の発達心理学』 加藤洋平 |名古屋で朝活!!朝活@NGO

開催報告・栄 朝食読書会 朝活 名古屋

  

  栄の朝食読書会、今月は6月の藤が丘でも取り上げた『なぜ部下とうまくいかないのか』(加藤洋平)でした。

 「成人発達心理学」に基づいて、社会人としての発達段階を段階2~5の4段階分け、それぞれ「自分に関係することにしか関心を寄せない部下」「上司には従順だが、意見を言わない部下」「自律心が強すぎて、他者の意見を無視する部下」から段階5の「多様な部下との関わりから他者の成長に目覚める」までを具体的に説明。会話をベースにした、とても読みやすくて分かりやすい本です。

 

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管理人の読書メモ

P.38 「より俯瞰的に物事を見えるようになること」や「自分をより客観的に見えるようになること」は、成人以降の発達における重要なポイントです。
 その点と関連して、「世界観の変化」について理解を深めることが発達理論を学ぶ上で大切になります。

P.47 私たちの意識が成熟していくと、他者のみならず、置かれている環境なども含めて、私たちを取り巻く曖昧なものをより受容することができるようになる、ということです。

P.74 段階2の人は、自分中心的な発想で動いているだけでなく、白黒をはっきりさせるような「二分法的な世界観」を持っているからです。この世の中には、白と黒で明確に区別できないような事柄が満ち溢れています。

P.85 例えば、彼に「君の先輩である○○さんは、どういう意図で君にこの仕事を頼んでいると思う?」という問いかけは、彼にとって、まさに先輩である○○さんの視点に立ってみるという訓練になります。

P.110 私たちの成長・発達は「含んで超える」という原則に基づいています。(中略)私たちは以前の意識段階の限界を乗り越えていきながらも、完全に以前の段階を捨て去るわけではなく、一部の特性を受け継ぎながら新しい段階に到達していくのです。

P.126 「日本社会は、国民を発達段階3に引き上げていくような仕組みと文化を兼ね備えていると思います。しかしながら、段階3に引き上げる力と同様に、段階3にとどめるような力も強く働いているのは間違いありません。

P.134 対話を通じて、相手に言語化を促す過程で、相手の思考が整理されるだけではなく、自分の意見や考え、つまり、自分自身の内側の声を発見することにつながるのではないかと。

P.175 言語化の幅を広げ、語彙力を身につけていくためにも、なおさらしっかりとした本を読んでいきたいなと思わされました。効率性の波に溺れて、お手軽な本を手に取るのではなく、中身のある本と向き合っていくことを心がけたいと思います。

P.217 段階5の人は、自分の価値観に横たわる前提条件を考察し、深い内省を行いながら、既存の価値観や認識の枠組みを打ち壊し、新しい自己を作り上げていけるのだと思います。

P.224 段階5の人たちは、以前の話に出てきた「曖昧さを受け入れる許容度」がとても高いように思います。(中略)実は段階5の人は、優れた「システム思考(複眼的思考)」を持ち合わせています。そのため、彼らは相反することから逃げるのではなく、対極にあるものを統合させるような働きかけができるのです。

感想など

 主人公である40代の管理職が抱える部下との問題を、成人発達心理学をベースにコンサルタントが解決に導くというストーリー形式の解説書です。課題こそビジネスの現場なのですが、人間関係の悩みを解決するという点では、どんな方が読んでも参考になるように感じました。参加者の方からも、部下の立場、同僚との関係に置き換えて考えたとの意見があり、仕事をされてない方でも人間関係を学べる内容だと思います。

 成長段階の指標ですが、自己中心の2段階から他者の成長に目覚める5段階まで、絶対的・固定的なものではなく、置かれた状況や立場、持っている能力などによって相対的に動くものというのも納得できます。客観的に自分や周りの状況を見つめ直すのに、この理論は大変役立ちそうです。

 その反面、本書ではストーリーが1対1のコーチングに近く、これだけでは組織として導入する際には難しさがある気もします。著者が直接学んだロバート・キーガンの著書『なぜ人と組織は変われないのか』には企業、組織の導入事例が紹介されているとのことなので、こちらも読んでみたいですね。 

なぜ人と組織は変われないのか――ハーバード流 自己変革の理論と実践

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