【開催報告・栄】朝食読書会『2日で人生が変わる「箱」の法則』(アービンジャー・インスティチュート)
- 作者: アービンジャー・インスティチュート,門田美鈴
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2007/09/06
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 22人 クリック: 187回
- この商品を含むブログ (106件) を見る
今月の栄は、藤が丘と同じく『2日で人生が変わる「箱」の法則』(アービンジャー・インスティチュート)が課題でした。
前作の『自分の小さな「箱」から脱出する方法』で舞台となるザグラム社、その創業者の「ルー」がどのように「箱」のメソッドを身につけたのか。その原点となる「キャンプ・モリヤ」での2日間のセッションを描いた一冊です。
管理人の読書メモ
子どもに対して、夫や妻に対して、また、隣人、同僚、見知らぬ人に対して、自分と同じ人と見るか、それとも物と見るかを選びとっています。自分と同じように大切か、大切でないかということです。
自分たちがどんなに不公正、不公平に扱われているかについて。私たちは仲間を集めるんです。自分の批判的な見方を正当化してもらいたくて。
私は子どもたちに日常の雑事が大事だろとどなりつけ、その大切さは正しいかもしれない。でも、それで私の求める手助けや協力が得られるでしょうか、敵対的な気持ちでどなりつけていて?
私が自分にそむいたとき、他人の過ちが私の中で急速にふくれあがります。つまり、それを実際よりも悪いものにしはじめる。それが悪ければ悪いほど、私は正当化されたと感じるからです。
子どもたちの苦難を一緒に体験することは、結局、彼らの役に立ちます。彼らの心が敵対的にならないようにするのを助けてくれるのですから。
いったん脱出方法を見つけたら、箱の外にとどまるための鍵は、あなたがすべきだと思うことをすることにあるのです。
感想など
人との関係を見直すのに、「何をしたか、言ったか」ではなく「他者に対する見方、あり方」に目を向ける良書です。
哲学者、マルティン・ブーバーによれば、どんな時代でも、何をしているときでも、私たちは『私と物』か『私とあなた』のどちらかの世界にいる。他人を物として見る、つまり、じゃまものとか、道具とか、無関係のものとして見ているか、それとも人として見ているかということ。
自分にとって「苦手な人」」や「関係を上手く築けない人」も、自分と同じ「人」であるという根本に立ち返ること。これが常にできるかどうか。
終盤に、キャンプから逃げ出そうと「裸足で駆けだした女の子」を、スタッフが2人、「裸足で」追いかけたエピソードが紹介されます。追いかけるのに、当然クツを履いた方が有利なわけですが、女の子が2人に素直に説得されるのは、ケガをしながらも「裸足で」追いかけたからでしょう。人間関係は「理屈」だけではないですね。
前作も良書です。11月6日(月)は名駅で読書会も予定しています。未読の方も、再読の方もぜひ。
- 作者: アービンジャーインスティチュート,金森重樹,冨永星
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2006/10/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 156人 クリック: 3,495回
- この商品を含むブログ (418件) を見る