名古屋で朝活!! 朝活@NGO|朝食読書会・もくもく勉強の会

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【開催報告・栄】朝食読書会『現代の経営(下)』(P.F.ドラッカー) |名古屋で朝活!!朝活@NGO

 

ドラッカー名著集3 現代の経営[下]

ドラッカー名著集3 現代の経営[下]

 

  栄の朝食読書会は、先月に続いて『現代の経営』が課題でした。今回は下巻、とうとうこの大著も読み切りました。

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管理人の読書メモ

人の一部を雇うことはできず人全体を雇わなければならないからこそ、成果を上げる能力の向上が、そのまま企業の成長と業績の向上の機会となる。人的資源、すなわち人こそ、企業に託されたもののうち、最も生産的でありながら、最も変化しやすい資源である。

 

われわれは働く人を人としてみる必要がある。すなわち人を精神的、社会的な存在として認識し、その特質にあった仕事の組織の仕方を考えるというアプローチが必要である。人格をもつ存在としての人を利用できるのは本人だけである。働くか働かないかさえ本人が完全な支配力を持っている。

 

オートメーションという新しい技術のもとでは、計画と実行を分離したまま人と仕事を組織することはできない。未熟練のものさえ計画する能力が必要である。計画する能力を持つほど仕事の責任をもつことができる。それだけ生産性も高くなる。

 

仕事で責任をもたせる方法は四つある。人の正しい配置、仕事の高い基準、自己管理に必要な情報、そしてマネジメント的視点を持たせる機会である。これらのすべてが必要である。

 

厳しいプロは、高い目標を掲げ、それらを実現することを求める。誰が正しいかではなく、何が正しいかを考える。頭の良さではなく、真摯さを大切にする。つまるところ、この資質に欠ける者は、いかに人好きで人助けがうまく、有能で頭がよくとも、組織にとっては危険な存在であり、上司および紳士として不適格である。

 

勘と直感で行ってきたことをシステムと方法論によって行い、経験と体験によって行ってきたことを原則とコンセプトによって行うことである。

 感想など

 日進月歩のビジネスの世界でも、良書は色あせないものですね。普遍性があって風化しない。ドラッカーを読むと本当にそう思います。オートメーション化のくだりなど、現代のロボット、AIの時代にも通じるもので、テクノロジーの進化とともに、高度な人材育成、教育の必要性は高まるばかりかと。

オートメーション化された工場のフロアには働いている人は一人も目にしなくなるかもしれない。それでもなお仕事は人によって行われる。オートメーション化は、人の数の減少という量的な変化ではなく、労働集約的な仕事から頭脳集約的な仕事への移行という質的な変化をもたらす。

  

 しかし、その教育で身につけたスキル、能力だけでは「経営管理者」としては不十分だとドラッカーは言い切ります。本書で最も知られるフレーズは、29章最後のここでしょうか。

つまるところ、いかなる一般教養を有し、マネジメントについていかなる専門教育を受けていようとも、経営管理者にとって決定的に重要なものは、教育やスキルではない。それは真摯さである。

 

 人の生き方や哲学にまで踏み込む思想、もはや経営論を超えています。ドラッカーの赤本シリーズは、これからも定期的に取り上げます。