読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

名古屋で朝活!! 朝活@NGO|朝食読書会・もくもく勉強の会

朝活@NGOのブログ。 名古屋駅(名駅)・伏見・栄・藤が丘のカフェで「朝食読書会」「もくもく勉強の会」を定期的に開催しています。 ビジネス書著者を招いてイベントも開催。 朝時間を活用して、素敵な1日に!

【開催報告・名駅】朝食読書会『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』(リンダ グラットン、 アンドリュー スコット)

 

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

 

 今朝の朝食読書会は話題の書『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』(リンダ・グラットン、 アンドリュー・スコット)が課題でした。

 医療の高度化などの恩恵から平均寿命が延び、健康に「100年生きる時代」を迎えた社会で、従来の「教育」を受け「仕事」をし「引退」するという単純な3ステージのモデルは崩れ、再構築を迫られるというもの。課題先進国とも言える日本人にとって、誰もが避けられないテーマを扱った一冊です。

f:id:asakatsungo:20170110203828j:plain

管理人の読書メモ

P.20 20世紀には、人生を三つのステージにわける考え方が定着した。教育のステージ、仕事のステージ、そして引退のステージである。しかし、寿命が延びても引退年齢が変わらなければ、大きな問題が生じる。

 

P.28 100年ライフの恩恵の一つは、余暇時間の使い方を見直し、消費とレクレーション(娯楽)の比重を減らして、投資とリ・クリエーション(再創造)の比重を増やせることなのかもしれない。

 

P.40 図にあるように、2007年にアメリカやカナダ、イタリア、フランスで生まれた子どもの50%は、少なくとも104歳まで生きる見通しだ。日本の子どもにいたっては、なんと107歳まで生きる確率が50%ある。

 

P.138 強力な人間関係を築いている人は、ほかの人の知識を容易に取り込み、自身の生産性を向上させ、イノベーションを促進できる。高い信頼性と評判をもつ人たちと緊密な協力関係を築くことにより、自分が個人で蓄えているよりずっと広い知識と見方を得られるのだ。

 

P.163 人生の物語が一貫性をもつためには、継続性(自分の変わらない要素はなんなのか?)と因果関係(自分に起きたどの出来事が原因で変化が起きたのか?)の両方の要素が欠かせない。リンデによれば、自分についての深い知識は、その継続性と因果関係の要素を形づくるうえできわめて重要だという。

 

P.215 人生で多くのステージと多くのキャリアを経験するようになれば、そのすべてを貫く一本の柱をいっそうしっかりもつ必要が出てくる。

 

P.312 過去100年間は、商業化された娯楽の消費活動を中心とするレジャー産業が台頭したが、今後は、個人レベルで自己改善への投資活動に力を入れるレジャー産業が発展するかもしれない。

 

P.320 家庭のパートナー同士の関係で生産の補完性が以前ほど重要でなくなっているとすれば、それに代わって重要性が増しているのはなにか?(中略)それは、取引的性格をもつ旧来の夫婦関係とは異なり、その関係自体が双方に恩恵をもたらすからこそ維持される夫婦関係のことである。そのような関係は、内省を土台とし、つねに再検討と再構築を受け入れる。それは、不変の関係でもなければ、惰性で継続されるような関係でもなく、二人の間で調整を重ねていく関係だ。

 

P.353 固定観念と偏見を打破する手立ての一つは、集団間の接触を増やすことだ。

 

P.388 すべての人の寿命が等しく上昇しているわけではない。所得レベルによる寿命格差が広がっているのだ。

 感想など

 「長寿化の現状」から「老後の生活資金」「雇用、働き方」「夫婦、パートナー、友人との関係」など、日本でも同様の変化が感じられる話題ばかりで、翻訳本ながら違和感なく読み進められます。3世代の架空の人物(ジャック・1945年生まれ、ジミー・1971年生まれ、ジェーン・1998年生まれ)を例に挙げて、平均的な人生を紹介しており、100年生きる時代の現実を辿ることができます。
 現在40代の方が仮に65歳で引退するとして、100歳まで生きるなら35年をどう過ごすのか。そのためにどう準備して行動を始めるのか。あるいはもっと若い20歳くらいの若者は、高齢化が進んだ世の中でどう生きていくのか。それぞれに大きなヒントが得られると思います。
 人の寿命が延びる反面、企業の寿命はどんどん短くなっている今、その変化に上手く対応する一つのヒントが余暇時間をレクリエーション=娯楽」という「消費」から「リ・クリエーション=自己の再創造」、つまり「投資」に回すという考え方。すでに一つの会社で引退までいるような時代ではなくなりつつあるので、転職などの機会に自分の見つめ直し足りないスキルの習得など、生涯学習が一般化してきています。
 本書でも、そうした「マルチステージ」の時代に、
エクスプローラ(探検者)=自分を探求する時期。
・インディペンデント・プロデューサー(独立生産者)=独立して、生計を立てる時期。
ポートフォリオ・ワーカー=異なる活動を同時並行で行う時期。
というような変化の時期が紹介されています。世代ごとに一斉に入社し、一斉に退職する就職の在り方が今後は大きく変わりそうです。
 誰もが確実に歳をとっていき、これまでよりも健康で長生きすることが分かっていれば、これからでもその現実に向き合って、準備にじっくりと取り組めます。とかく悲観論の多い「長寿化社会」ですが、ポジティブな可能性を感じる本です。流されず、自分の100年人生をデザインする時代ですね。
 読者それぞれに気づきの多い本だと思います。行動のための一冊に。